親が亡くなったら何をすればよい?



 

親族の死後には死後事務や相続事務の手続きが必要
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親族が亡くなった後、葬儀の手配や行政への書類提出など、遺族には行うべきことがたくさんあります。大きく分けると「死後事務手続き」「相続事務手続き」の2つですが、これらの手続きは作業が多岐にわたる場合が多いです。スムーズに手続きを遂行するためには、TO DOリストを確認しながら進めるとよいでしょう。今回は、「死後事務手続き」と「相続事務手続き」について、優先順位や期限、司法書士・税理士・弁護士などの代行先までを明記したTO DOリストをご紹介します。まずは、親族の死亡後すぐに必要となる事務手続きや、諸費用の清算手続きなどについてご説明しますね。

 

 

「死後事務手続き」として遺族が行うべきことは?
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親族が死亡し、葬儀を行うまでに遺族が行うべきことは、以下の3つのカテゴリに分けられます。

・死後事務手続き
・不用品処分、空家関連の手続き
・諸費用の清算手続き

優先順位の高いものから順に、時系列でTODOリストにまとめたので参考にしてみてください。なお、死後事務手続きは葬儀会社や司法書士、行政書士、社労士等に手続きを代行依頼することが可能です。期日や代行先は一般的な情報を記載していますので正確な期日や依頼可否は各所に直接確認してみてくださいね。

 

 

■親族の死亡〜葬儀までのTO DOリスト
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手続き実行にあたって注意しておきたいのは、日数に期限のある手続きがあるということ。上記の内容を目安とし、期限に注意して手続きを進めることをおすすめします。ほかにも、必要書類の取得には手数料が発生する場合があるため、事前に確認し、準備しておくことが大切です。また、目前の葬儀に気を取られ、生命保険の受け取りをはじめ、戸籍や扶養の変更、銀行口座や不動産の名義変更、公共料金の支払いなどの手続きは見落としがちです。葬儀後の相続手続きで必要になるものもあるので、速やかに準備を進めましょう。

 

 

「相続事務手続き」として遺族が行うべきことは?
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葬儀が終わって落ち着いたら、相続についての手続きを行います。一般的には、四十九日の法要が終わったころが目安といわれています。相続手続きについても、司法書士や税理士に手続きを代行依頼することができます。「親族の死亡〜葬儀までのTO DOリスト」と同じく、TO DOリストにまとめましたので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

 

 

■相続手続きに関するTO DOリスト
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相続財産を遺族同士で分けるにあたり、まずは相続人や相続財産について詳しく調べなければなりません。故人自筆の遺言書がある場合は、家庭裁判所での検認手続きも必要です。また、以下の手続きには代行業者がいないため、自分で行う必要があります。

 

・相続人の印鑑証明書の取得

・貸金庫がある場合、支店での貸金庫の開錠

・投資商品を相続する際、銀行からのリスク説明

・自筆の遺言書がある場合、家庭裁判所での検認の立ち会い

・携帯電話の解約

 

手続きを代行する場合、報酬の相場は遺産総額によって異なるため、気になる人はそれぞれの代行業者に問い合わせるなどして調べてみるとよいでしょう。上記の表の期間もあくまで目安ですが、あまり遅くなり過ぎるとトラブルの原因となるおそれがあります。行うべき項目を整理し、なるべく早めに行動して、抜けや漏れがないよう手続きを行いましょう。

 

 

親の死後、相続手続きを正しく行うために
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親族や両親が亡くなった際、遺族が行わないといけない手続きはたくさんあることが分かりましたね。身内の死に直面し、精神的にも身体的にも辛いなか、短期間でこれだけたくさんのことを、抜けや漏れがなく行うのはとても難しいことです。代行業者に頼めるものもあるので、全てを自分で進める必要はありませんが、するべき手続きの全体像は遺族としてしっかり把握しておきたいものです。今回ご紹介した2つのTO DOリストを活用し、優先順位を意識して、着実に手続きを進めましょう。