住宅ローン）５年固定期間選択型VS変動金利

「５年固定期間選択型」と「変動金利」のローンは、５年間ごとの返済額が一定で、５年後の金利水準によって毎月返済額が変わる特徴も同じ。しかし、金利上昇時は「５年固定期間選択型」のほうが絶対安心だ。「変動金利」は、５年間の毎月返済額は変えないながらも、適用金利は半年ごとに計１０回見直して、返済額の内訳である元金と利息の割合を変えるローン。つまり、金利が上昇する局面では、毎月返済額の大半がどんどん利息で占められていく関係で、元金返済の割合は減らす形で調整するしくみだ。

その上、５年後の返済額は、一般に前の１.２５倍までという上限がある。このことを良いこととして安心する人も多いが、実は逆。たとえば１.５倍の返済額にすれば元金も減らせる場合でも、１.２５倍までという上限のために、毎月返済額は利息返済分だけで占められて元金返済がまったく進まないという状態に、次の５年間陥る危険性があるのだ。残った元金の返済は、当初予定していた返済期間を延長する形で払うことになる。返済が終わらない、それが変動金利ローンの怖さだ。