複数の金融機関、金利タイプで審査を通しておく



 

■複数の金融機関、金利タイプで審査を通しておく
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変動金利は借りたあとからが勝負です。変動金利は住宅ローンがスタートした時点で安いことが魅力ですが、上がったときには繰り上げ返済するための準備として、貯蓄を行っていく必要があります。これに対して、固定金利は借りるまでが勝負です。日銀が金融緩和政策を続ける限りは、フラット35を中心として固定金利が低い状況が続くと予想しています。しかし、「固定金利だけ」というのも危険です。長期金利は必ずしもセオリー通りに動くとは限らず、思わぬことがトリガーとなってヒステリックに反応することもあります。2020年のコロナショックによって安全資産とされる債券が売られ、一時期は不況化に金利が上がる異常事態が発生しました。そして、2022年に入ってからは米欧の中央銀行が相次いで利上げを実行しており、日本だけが金融緩和政策を継続しています。依然として先行きは不透明です。

 

住宅ローンは申込から実行まで、6週間が目安です。直近の事例を見てもこれだけの期間があれば、金利動向が180度ひっくり返ることは十分にあり得ることです。つまり、たまたまその月に長期金利が高騰しただけなのに、今後35年間の金利が決まってしまう怖さが固定金利にはあるのです。金利タイプや金融機関を早くからひとつに絞ってしまうのではなく、金利の決まり方、対応の仕方が異なる複数の金利タイプ、金融機関で審査を通しておくことが重要です。