【第5章 空き家(土地)のまま維持・管理する】②まずは相談をしてみることも大切



 

本ブログでは、いくつかの空き家の処理方法を提案してきました。しかし、もっと突っ込んだ話を相談してみたい場合、相談窓口が準備されている自治体もあります。まずは専門家に相談してみるということは大切です。

 

 

■たとえ何を聞いてよいのかが、わからなくても…
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「管理不全空家等」と認定されないための最低限の管理にとどめれば、比較的、かかる費用は少額で済むかもしれませんし、固定資産税の住宅用地特例から除外されることもありません。また、最低限とはいえ管理が行われていれば、近隣住民からの苦情が来る可能性も低くなります。余談ですが、空き家のある地域に町内会などの自治会がある場合は、自治会へ空き家になる旨を報告し、会費や草木のメンテナンスをどうするかなどについて連絡をしたほうがよいでしょう。草木が生い茂っていることで、ご近所さんに迷惑をかけることもあります。空き家の所在地に町内会がある場合、普段は不在にすること、連絡先等も含めて一声かけましょう。

 

とはいえ、空き家の維持と管理には、一定の労力や費用がかかることは事実です。そこで、まずは「どうすればよいのか」を誰かに相談してみるということも大切です。しかし、「誰に」「何を」相談してよいのかがわからないという人も多いと思います。「何を」相談してよいのかがわからない場合であっても、空き家を持っている旨、そして、そのまま保存しておきたいのが、処理したいのか、といった希望があれば伝えればよいですし、相談窓口に相談する場合は、「何をすべきかがわからない」という旨をそのまま伝えることで、いくつかの選択肢を提案してもらえると思います。

 

 

■どこに相談すればよいのか
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空き家の解決方法について、個別の案件に即した具体的な解決方法を相談したい場合は、各自治体に設置されている相談窓口に問い合わせをしてみることをお勧めします。例えば、東京都では「空き家ワンストップ相談窓口」として、東京都が選定した事業者による空き家の相談窓口が設置されています。東京都による空き家対策事業ですので、空き家所有者等からの相談に対して、無料で応じてくれます。その他、自治体によっては「空き家コーディネーター」を設置することで、空き家問題の解決に向けた具体的な手法の提案や各種専門家の紹介、費用の試算や空き家活用希望者とのマッチングなどを行っている自治体もあります。本ブログで冒頭から述べているように、空き家問題の解決は行政にとっても喫緊の課題であり、その解決のために積極的な取組みをしている自治体も少なくありません。ですので、まずは空き家が所在する自治体に対して、相談窓口が設置されているか調べてみましょう。参考まで、いくつかの相談窓口例を紹介します。

 

>>東京都 空き家情報サイト

>>東京都 空き家ワンストップ相談窓口

>>埼玉県 空き家相談窓口

>>NPO法人 空家・空地管理センター